広告宣伝費の決定方法
浅田孝幸・頼誠・鈴木研一・中川優・佐々木郁子著「管理会計・入門」を参考に作成
■広告費の予算設定方法としてタスク・目標達成設定法という物がある。
これは、具体的な広告目標を掲げ、その目標を達成するために必要な作業を決定し、作業に要する費用を見積もることによって、広告費予算を設定する物である。
この方法は、消費者の反応モデル(AIDMAモデル)と併せて用いられるケースが多い。
AIDMAモデルとは消費者の反応プロセスを、注目(attention)、関心(interest)、欲求(desire)、行為(action)の4段階に分け、消費者心理はこの段階を順位ふまえて変化すると仮定する理論である。
具体的には
商品やサービスの存在を知って購買に結びつく確率は
関心×欲求×購買=購買する確率
となる。
そして、年間の販売数を目標とする場合
販売数÷認知後の購買確率=認知すべきユーザーの数
を算出できる。
そしてタ市場にいるターゲット数を求めることによって
認知すべきユーザー数÷ターゲット全体=ターゲット全体における認知すべきユーザーの割合
を求めることができる。
そして、これだけの認知率を獲得するためにどの程度広告露出が必要なのかは経験的に知ることができるので
認知率×平均露出回数=GRP(ターゲット市場に対する広告の到達率に平均頻度を乗じた指標)
が算出される。つまり、顧客が購買行動を起こすにはどのくらい広告を打てばいいのかがわかる。
GRPあたりの費用は広告媒体によってわかるので
GRP×一回あたり広告費用=年間の販売数にかかる広告費
が求められる。