ポッドキャストの収益化
■ポッドキャストの収益化
ビーサイのイベント『もっとビーサイ!2009』が発表された。12月25日の深夜からということで客の集まりがそれほどよくなく、損益分岐点を超えない可能性が出てきた。深夜ラジオの放送作家だから深夜にやってるのだろうが、深夜にイベントをやっても客は入らない。
ポッドキャストの規模を大きくしていってぎりぎり副業として成り立たせているビーサイとしてはかなり苦しい状況といえる。
ビーサイはイベントやDVDやTシャツの販売で収益をあげている。4000円のDVDが500枚売れ、以前のイベントでは3000円の入場料で300人は確実に埋まってきた。さらにTシャツが1000枚も売れている。他には番組中にTMRのファンクラブの広告がついている。
他のポッドキャストでは「聴く日経」という有名なところだと「FeBe」というオーディオブックのポータルサイトを使って月額500円で配信していて5000人の聴取者が存在する。日経では日経ビジネスポッドキャストも有料で開始する。年間約3000万の売り上げがある。
ヴォイニッチの科学書というポッドキャストは月額500円でPodcast journalの推計によると約10000人いる(BJが年収のことを言っているとすると800人ぐらい?)
有料ポッドキャスト『ヴォイニッチの科学書』の利用者数は推定何人か計算してみた
http://podcast-j.net/archives/2009/12/science-saralee-2009.php
そしてヴォイニッチの科学書の運営母体であるくりらじでは運営のための寄付を集めている。
秋葉系野郎どもが贈るサイバーパンクのPodcast番組「アキバ系!電脳空間カウボーイズ」では天下一カウボーイ大会というさまざまなプログラマーが集まり、自ら開発したソフトやロボットなどを披露する大会を開催し400人集めている。損益はとんとんぐらいらしい。電脳空間カウボーイズサウンドトラックをiTunesで配信している。それほど大きな収益にはなってなさそう。また、コミケで過去放送の販売をしている。
「テレビ番組を斬る! 」というポッドキャストではテレビドラマを毎回取り上げているのだが、ドラマ毎にスポンサーをつけている。ワッハ上方や構造機能科学研究所をスポンサーにつけている。他にもこの番組をやっている山田典昭は番組を持っていて、森脇健児の楽屋噺で年2回イベントを開いたり【メイド耳かき萌えトーク】大阪日本橋という番組はメイド耳かき屋のプロモーションをしている。
BS@もてもてラジ袋ではイベント(ロフトプラスワンのイベントでは150人ぐらい集まる。)や過去放送の販売やアフィリエイトで収益を上げている。過去放送DVDをmixi内コミュニティにて販売している。
豪さんのポッドでは「豪さんのポッド」という書籍を出している。過去にゲストに呼んだ人間のトークをまとめたものを出版している。本屋で並んでいてちょっと驚いた。
i-morleyではモーリー大学というイベントやi-morley Tシャツを販売している。さらに定額給付金を冗談でi-morleyに送ってくれと言ったところ本当に送ってこられたということもあった。
はつゆきラジオというニコニコ動画で配信しているラジオ番組は寄付で運営していて1年で10万円を超える寄付が集まっている。
タチヨミスト橘しんごの雑誌チェックでは雑誌代としてクオカードや図書カードを寄付してもらっている。またタチヨミストのイベントで講演に行っている。
桜川マキシムというポッドキャストでは、Googleのアフィリエイトを貼り、ポッドキャスト内でアドセンスを踏むよう誘導している。Googleもポッドキャスト内で言ってる限り気づかないだろうということらしい。桜川マキシムというネットラジオはリレーやネットラジオ紹介というユルい企画もやっているが、もてラジやサイキック青年団に非常によく似てて全体として良い番組なので聴いてみては。
ポッドキャストの収益の上げ方としてはイベントやグッズ販売、過去放送販売、書籍化、有料配信、寄付などがあるが、もっとも効率的なのは有料配信で、副業として成立するようになるにはなるべくポッドキャストの規模をでかくして、決済システムを使ってたとえば特別編を配信したりして、収益化する方法がよいと思う。